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2014年度オックスフォード上廣センター報告

報告者:ジュリアン・サヴレスキュ教授、蛭田圭博士

上廣倫理財団の助成により2003年にオックスフォード大学内に設立された当センターは、倫理学の実践的な問題に取り組む研究所として、生命倫理、医療倫理、環境倫理、気候変動をはじめとする諸分野で先進的な研究を進めて参りました。当センターは開かれた意見交換を重視し、特定の教義やアプローチに偏重せず、個々の研究者の主張を促し、理性的な対話と反省的な思考のための場として機能してきました。研究規模を年々拡大し、現在は上廣倫理財団からの助成による常勤研究員が4名、一部助成による研究員が5名、その他の研究資金による研究員が11名、研究協力員ないし上級研究協力員が28名と、総勢48名のメンバー構成になっております。2014年度の主な研究業績を、以下のとおりご報告致します。 当センターに所属する研究者の2014年度業績を総合して概観すると、学術誌掲載論文数が142本、口頭発表が129回、メディア露出数が62回、また政府委員会等への報告が15回となっております 。また客観的評価として、英語圏の哲学研究の大学ランキングを発表している「哲学グルメレポート」の応用倫理学部門で、第二位のニューヨーク大学を抑え、オックスフォード大学は世界第一位にランク付けされております。
  • 研究成果のハイライト
    昨年度より開始した学術誌Journal of Practical Ethicsは、ジュリアン・サヴレスキュ上廣教授とロジャー・クリスプ上廣フェローによる共同編集のもと、順調に刊行を続けております。また上廣センターの複数のメンバーが編集に参加しているJournal of Medical Ethicsも、医療倫理の最高峰の学術誌として刊行を続けております。 •オックスフォード大学出版会から出版されている「実践倫理学上廣シリーズ」の次作、フィリップ・ペティット(プリンストン大学教授)によるThe Robust Demands of the Good(『善の強大な要求』)が、2015年5月に刊行予定です。また、上廣センターが運営するブログPractical Ethics in the Newsをまとめた一般向け書籍も、オックスフォード大学出版局との契約のもと、近く刊行予定です。


  • 年次上廣レクチャーとして、2014年秋にクリスティーン・コーシュガード教授(ハーヴァード大学)が「動物の道徳的・法的地位」と題して計3回の講演を行いました。またウェルカム財団からの助成のもと、米国、イタリア、スウェーデン、ルーマニアからの研究者を招聘し、コーシュガード教授の講演を基としたワークショップを開催しました。
  • オックスフォード大学での倫理学教育への一助として、2014年より「上廣賞」を開始しました。28名の学生からの応募があり、学部生一名、大学院生一名に、それぞれ賞が贈られました。受賞作は審査委員からの寸評と共に、"Journal of Practical Ethics"誌上に発表される予定です。
  • オックスフォード上廣センターのスタッフは、政府委員会への報告を始め、公共政策をめぐる議論にも様々な貢献をしております。2014年度の特筆すべき例として、ジュリアン・サヴレスキュ教授がイギリス上院に、トーマス・ダグラス博士が世界保健機関(WHO)に報告を行いました。
■日本の大学・研究機関との提携 オックスフォード大学上廣センターは、日本の大学・研究機関とも様々な提携を進め ております。
  • オックスフォード・上廣・セントクロス奨学金制度
    2014年度は東京大学より二名の博士課程在籍学生を受け入れました。奨学生 は上廣センターに所属し、オックスフォード大学院生と同様の指導を受けるのみ でなく、セントクロス・カレッジに所属し、正規の大学院生と寝食を共にしつつ、 自らの博論執筆を進めます。上廣倫理財団による、返却義務のない全額支給型 の奨学制度です。
  • オックスフォード大学×京都大学交流制度
    倫理学部門でのオックスフォード大学・京都大学間の学術交流を、2014年度から 試験的に開始いたしました。夏にオックスフォードよりジュリアン・サヴレスキュと ロジャー・クリスプ両教授が京都大学を約二週間訪問し、博士論文執筆へのアド バイスから英語圏での出版を狙う際のコツまで、様々な疑問に答えました。
  • 上廣・カーネギー・オックスフォード年次倫理会議
    上廣倫理財団、米国研究機関カーネギーカウンシル、オックスフォード大学上廣 センターの三者で、倫理会議を毎年共催しております。2014年度は京都大学 iPS細胞研究所(CiRA)の協力のもと、テーマを「iPS細胞を含む幹細胞研究 の未来に関する倫理」とし、京都で開催しました。オックスフォード上廣センター からはサヴレスキュ、クリスプ両教授に加え、トーマス・ダグラス、カトリン・ドヴォル ダー両博士が発表を行いました。
  • 褒賞等
    オックスフォード上廣センター所長ジュリアン・サヴレスキュ教授が、ルーマニアのブカレスト大学より名誉博士号を授与されました。

    またサヴレスキュ教授は、タイム誌とフォーチュン誌が共催する「世界技術賞」の倫理部門のフィナリストにノミネートされました。
  • 国際諮問委員会
    センターの運営に当たり、以下の先生方を含む諮問委員に助言を頂いております。
    赤林朗教授(東京大学)、位田隆一教授(京都大学)、一ノ瀬正樹教授(東京大学)、島薗進教授(東京大学)、西垣通教授(東京大学)、デール・ジェーミーソン教授(ニューヨーク大学)、ピーター・シンガー教授(プリンストン大学)、アレン・ブキャナン教授(デューク大学)、ダニエル・ブロック教授(ハーヴァード大学)、ジョナサン・グラヴァー教授(ロンドン大学)、ピーター・シーハン教授(ヴィクトリア大学)。
  • オックスフォード上廣センターの運営について
    当センターの運営には以下のメンバーが携わっています。
    ジュリアン・サヴァレスキュ教授(所長)、ガイ・カヘーン博士(副所長)、ロジャー・クリスプ教授(運営委員)、トニー・ホープ教授(運営委員)、ドミニク・ウィルキンソン博士(ジャーナル、ブログ編集)、蛭田圭博士(国際交流)。



 

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